でんぷんとパルプで製造した
世界初※1の紙製トイカプセル「ecoポン」(エコポン)
(※1 PIM技術の特許取得元である大宝工業株式会社調べ)
ポリプロピレン容器の環境への影響
現在多くのトイカプセル容器に使用されているポリプロピレン(PP)は、プラスチックの中でもっとも軽く(密度0.9g/㎤)、高融点(160〜170℃)で成型加工の容易さのためにあらゆる産業分野で幅広い需要があり、日本では1年間に300万トン、世界では5,000万トン以上が使用されています。
ポリプロピレンはリサイクル性が高く、しかも焼却時にもダイオキシンなどの有毒ガスを発生しないなどのメリットは多くありますが、その反面耐候性(耐光性)に劣り、紫外線と酸素の影響で1年もすると手で揉む程度で粉々になります。現在海洋に漂流するマイクロプラスチックはポリプロピレン、ポリエチレン、発泡ポリスチレンがほとんどを占めます。
日本近海はホットスポット
日本近海には世界平均の27倍のマイクロプラスチックが漂い、そのホットスポットとなっています。まだ人体や生態系への影響は解明されてはいませんが、日本の沿岸や近海各地で採集されたマイクロプラスチックにも有害物質が含まれ、それらが海の生態系に広く入り込んでいます。
ポリプロピレン素材に変わる、
「紙製トイカプセル」とは
パルプと澱粉を使う新技術
「パルプ射出成形(PIM)」
「PIM(Pulp Injection Molding)技術」は、主成分にパルプと澱粉を用いた成形材料を射出成形し、3次元立体構造物を実現する新技術のことで、開発主体の大宝工業株式会社(大阪府)と東京大学生産技術研究所との共同研究により製品化されたものです。
レンゴー株式会社、
大宝工業株式会社との
共同開発について
紙製トイカプセルの開発は、弊社株式会社ケーツーステーション、段ボール製造大手のレンゴー株式会社、「パルプ射出成形(PIM)技術」の特許を有する大宝工業株式会社の3社共同により実現したものです。
具体的には、大宝工業株式会社が製造を担当し、レンゴー株式会社が性能試験および評価を行い、弊社が企画および販売を担当するという組織体制を構築しています。
レンゴー株式会社
〒530-0005 大阪市北区中之島2-2-7 中之島セントラルタワー
https://www.rengo.co.jp/
大宝工業株式会社
〒570-0003 大阪府守口市大日町1-3-7
http://www.daiho-hq.com/
国内製造をはじめ、
全ライフサイクルで
環境負荷を軽減
プラスチックを用いない「PIM技術」由来の新容器は当然、マイクロプラスチックの原因となりません。また、製造時のCO2(二酸化炭素)排出量はポリプロピレンの3分の1以下であり、さらにメーカーの生産拠点が国内(鳥取県)に置かれているため、懸案事項であった輸送に伴う環境負荷も軽減できます。それだけでなく、「PIM技術」は全ライフサイクルにおいて優れた環境性能を発揮するため、海洋プラスチックごみ問題の解決のみならず、広範な範囲で環境貢献性の向上が期待できます。
紙製トイカプセルの特徴
・ 一般ゴミとして処分できる
・ 比重が軽い
・ 燃やしても有害物質が出ない
・ 生分解性能(約6 ヵ月で土中分解)
・ 使用材料が少ない
・ 製品を原料としてリサイクル可能
・ 有害物質を使用しない
紙製トイカプセルの
ライフサイクルイメージ
紙製トイカプセルの製造過程
紙製トイカプセルの用途例
紙管カバー
コップリッド
アンプルケース
ファイルケース